秋晴れのある日、さんえす秋祭りを開催しました。
今まで夏祭りや敬老会、クリスマス会など季節のイベントを行ってきましたが、今年は初めて「秋祭り」を行うことになりました。
そして、秋祭りのテーマは「自由参加」
秋祭りが初めてであると同時に、「お祭りの内容も今までと違う新しいものにしたい」と秋祭りの企画担当メンバーが連日話し合いをしていました。
そして、ただの行事としてのイベントではなく、イベントを通して利用者さんの「自立支援」につなげることができるよう考えた末、「自由参加」がテーマとなりました。
今までのイベント以上に、利用者さんが自分の意思で自分のやりたいことを選ぶことができ、施設内だけでなく施設の外も含めて自由に移動することができる仕掛けを考えてくれました。
まずは午前中から昼食のための火起こしから始まります。
火を起こしていると続々と利用者さんがやってきます。
利用者さんと一緒に焼きそばやソーセージを焼いていきます。
室内では、3種類のおにぎり作りが行われます。
昼食は自分で取りに行くスタイル。そして3種類のおにぎりから好きなものを選び、焼きそばとソーセージの量を自分で伝えます。
そして午後からはいよいよお祭り本番。
風呂場では浴槽を使ったヨーヨー釣りと金魚すくい。
フロアでは射的や輪投げ、
その横ではカラオケも始まります。
そして、スタンプラリーが始まります。
施設内外のどこかにいるスタッフ3人を見つけて最後に行われるビンゴ大会に有利になるステッカーをゲットします。
おやつも秋祭り仕様。昔懐かしの駄菓子から好きなものを選びます。
今年は綿菓子も。利用者さんもスタッフも一緒に作ります。
最後はビンゴ大会で、ビンゴをした人から景品を選らんでもらいます。
お祭りの締めとして、各ゲームのトップ3位の方にメダルが授与されました。
今回の秋祭り。
おにぎりを選ぶだけで、こんなに嬉しそうに真剣に悩む姿を見れるとは思いませんでした。
秋祭りのさんえすは、利用者さんの意欲がぎゅっと詰まったデイサービスの理想の姿でした。
「あれをやりたい」「あっちに行きたい」「もっとやりたい」という利用者さんの意欲を引き出し、利用者さんが自分の意思で動き回ることができていました。
その証拠に、普段午後からはベッドで休む利用者さんも、午前半日利用の利用者さんも、レクへの参加に難色を示す利用者さんも皆1日中笑顔で過ごすことができていました。
もちろんスタッフが無理矢理ゲームに参加させるようなことも無く。
デイサービスで必要なのは、利用者さんの意欲を引き出し、利用者さんの意思で行動してもらう環境を創ること。
そして何より大事なのはその行動を押さえつけないこと。
介護をするというのは、お世話することではない。改めて実感できたとても素敵な秋祭りでした。
野村