介護は「ありがとう」と言ってもらえるやりがいのある仕事です!
よく介護施設の求人で目にするこのフレーズ。
このフレーズを見て「介護って素敵な仕事だな」と思って介護の仕事に興味を持つ方も多いかと思います。
介護の仕事は「ありがとう」と言ってもらえる仕事でしょうか。
いえ、「ありがとう」と言う仕事だと思います。
実際、さんえすでは利用者さんに「ありがとう」と言われるよりも「ありがとう」と言うことを大切にしています。
介護は「ありがとう」と言ってもらえるやりがいのある仕事です!
このキャッチコピーを見て介護の仕事を初めた人は利用者さんに喜んでもらえるよう一生懸命仕事に取り組むと思います。
荷物を持ってあげて 「ありがとう」
お茶を注いであげて 「ありがとう」
靴を履かせてあげて 「ありがとう」
服を着せてあげて 「ありがとう」
スタッフは「今日もたくさんありがとうと言ってもらえた。介護の仕事はやりがいがあって素敵な仕事だな」と介護の仕事をどんどん好きになっていきます。
仕事をしているうちに「自分ができることは全部やってあげたい」という気持ちになっていきます。
それが利用者さんのためになっている、感謝されていると思ってしまうのです。
そして、気付いたら利用者さんのために何かをしてあげる「お世話」が介護の仕事だと思い込んでいる介護スタッフが出来上がってしまいます。
利用者さんは身の回りのお世話をしてくれるスタッフを有難く思い感謝する一方、「楽」をして生活をしていくことに慣れていきます。
そして自分でできることをしなくなっていってしまいます。
介護の仕事は利用者さんのお世話をすることでしょうか。
介護の仕事のやりがいは「ありがとう」と言ってもえることでしょうか。
利用者さんに本当に必要なことは何でしょうか。
さんえすは、「利用者さんが活き活きと前向きに在宅生活を送る」ために日々支援をしています。
利用者さんが活き活きと前向きに在宅生活を送るためには、利用者さんに役割を持ってもらい、利用者さんができることをやってもらい、できることを増やしていく。
そして、利用者さんにやってもらったことに対してスタッフが「ありがとう」と伝えることが大切だと思います。
私たちが利用者さんに「ありがとう」と言われた時に嬉しい気持ちになるのと同じように、利用者さんも誰かのために自分ができることをして「ありがとう」と言われたら嬉しいのです。
その嬉しい気持ちが前向きに生きていく力になります。
利用者さんは、「危ない、できない」とやれることをどんどん奪われています。
その利用者さんが「ありがとう」と言われたら、私たちが感じる以上に嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。
「自分はまだできる」
「自分は必要とされている」
「自分は誰かの役に立っている」
この気持ちを利用者さんに持ってもらうことが介護の仕事です。
介護の仕事は利用者さんに「ありがとう」という気持ちを伝える仕事です。
介護の仕事のやりがいは、利用者さんが活き活きと前向きに生活を送っている姿を見ることです。
野村